登録生活支援員としての実習2日目(その3) 精神保健福祉連絡会へ参加

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精神保健福祉連絡会に出席する担当相談員に同行。 漢字が並んだとっつきにくそうな集まり。 この連絡会は、行政、社協、福祉サービス提供事業者など、西東京市の関連15団体が参加。 毎月一度、相互交流(親睦)と共同学習(相互理解)が目的。 多摩小平保健所で開催。

最初の?は、何故、多摩小平保健所?  西東京市じゃないの? 保健所が関係するの? そういえば、私の日常生活では保健所とは全く関係ない。  昔は野犬狩り、 今は、食中毒の監督機関として名前を聞く程度。  色々疑問が湧く。
インターネットで調べると、保健所は、地域保健の専門的・広域的な拠点。『保健センター』が1次予防を中心とするのに対して、『保健所』では2次予防にかかわる保健サービスを提供、だそうだ。 精神保健福祉も業務の一つとのこと。 しかし保健所内のパンフレットを見ると、殆どエイズ・HIV関連のみ。
小平保健所の管轄は、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市の五市(北多摩北部と言うらしい)。 近年では市町村保健センター、福祉事務所などと統合され、その数は減少している。 多摩小平保健所の場所は、花小金井駅の北側。 西東京市とは道路を隔てたて隣接地。

精神保健福祉の領域では、いわゆる社会的入院患者による医療費の増大が問題になっている。 精神科病院に入院している精神障害者のうち,症状が安定しており,受入れ条件が整えば退院可能な者に対し,活動の場を与え,退院のための訓練を行うことにより,精神障害者の社会的自立を促進する、という退院促進事業が進められている。
受け入れ条件とは、地域の受け皿(住居、就労・活動の場等)の整備。 退院の前に、個々の患者に対して受け皿の準備状況など退院計画書を作成する必要がある。

この退院促進事業を進めるために、西東京市の精神保健福祉の関連団体では何ができるか、が本年度の共同学習のテーマ。 実際にありうるケースについて、各団体の立場から、どんな支援ができるかを報告し、全体を取りまとめる予定だそうだ。

事例は、かなり特殊のように思われたが、ひょっとするとよくあるケースかもしれない。
隣接市の病院から、当市のグループホームへ退院してきたが、受け入れ体制が整っていなくて、苦労したという事例がベースになっている。 本人が希望した退院ではあるが、本人は、不慣れ(見知らぬ)で、友人知人もいない環境に、放り出された感じがするようだ。 生活保護は隣接市が支給しており、当市役所としてはどうやら動き難い状況らしい。 就労支援も60代後半の年齢を考えると実質不可能に近い。 隣市の病院が、受け皿もないのに、よく退院させたものだ、との愚痴も出ていた。
退院促進事業の難しさは従来から指摘されていたが、なかなか適当な支援方法はなさそうだ。 それでも関係団体間の連携で総合的な対策を考えるしかない。
普段は、全く関知していない領域だが、大勢の若い人が熱心に取り組んでいることが分かり、心強く感じた。 また、福祉関係の予算が大きく膨れ上がる現実も肌で感じることができた。
毎度だが、勉強になりました。

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